2012年1月15日日曜日

From データセット to マインドセット

 この前大学に入ってきたと思ったらもう卒業。早いねえ。光陰矢の如し。Time flies。Everything's like 走馬灯。。。
 学院大における数年間の暮らしはどうでしたか?
 何かを学び取ったという実感はありますか?
 もしこの二つ目の質問に「ありませーん」とあなたの内なる声が答えているのだとしたら、それはちょっとヤバいことかもしれない。学費と時間、ムダにしたんじゃありませんか?
 私は皆さんのクラス担任として(この4年間、ほとんどその自覚はなかったことをここに自白します)、この文章を書いていますが、卒業論文を書き終えた人たちに向けて何か書くことがあるとすれば、それはやはり「マインドセット」の話ではないかと思います。
 それは世界がこれから物質(material)の時代から心(mind)の時代に大きくシフトしていくというようなこともありますが、それよりも何よりも学び舎を巣立つ若人たちには「心構え」のお話をするのが最も伝統的であるし、無難だし、また本当に大切なことだと思うからなんですね(卒業式での偉い先生方のお話も大抵はこの話です)。
 二人の人間が現時点において毎日同じ作業を繰り返していたとしても、「世界を捉える心」が違えば、10年後、20年後にその二人が辿り着くポイント(到達地点)は随分と異なるものになると思います。「研究論」の中でもお話したことですが、「何を重要だと思うか」「何を価値あるものだと思うか」で、これから皆さんが行う研究のテイスト、臨床のテイスト、人生のテイストは決定して行きます。
 もし、あなたが卒業を目の前にして、まだ「自らの視点」を持ち合わせていないのなら、今一度、学院大での4年間(5年間やった人は5年間)で経験したことをじっくり見直してみて下さい。そしてその一つ一つの経験が何を意味しているのかを、じっくり考えてみて下さい。皆さんのこれまでの経験は、皆さんがこれからの人生を生きていく上での貴重な財産、いや研究論的に言えば、貴重なデータ、知的財産です。このデータセットの検証を通して、あなたが自らの人生を切り拓いていくための独自の世界観を構築していくことができるのなら、この大学で過ごした時間は、あなたにとって非常に価値あるものとなることでしょう(「研究」を学んだ甲斐があったということにもなりますね ^_^)。
 All the best! 皆さんのこれからのご活躍を心よりお祈り致します。


神戸学院大学
坂本年将

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